~天使はふたたび舞い降りる~
第四章  白い花


また この白い街へ戻ってしまった。


汚れた私が
生きていくとしたら
もうこの白い雪も
きれいにしてはくれないだろう



でも

ここでなら


私の亡骸はきっと白い雪が
白い花となって


私を埋めてくれるかも
知れない。





雪よ・・・
積れ・・・・・



汚れた私を永遠に隠してくれる日を
心待ちにしながら



窓の外を眺めている




愛する人のいる
この街は
私を安らかにしてくれる



解放される日
私は地獄から一歩踏み出せる



愛する人を
想いながら
白い雪を花に変えて・・・



私は永遠に目覚めない


不幸なこの子と一緒に
幸せな来世を夢みながら
目を閉じよう・・・



もうすぐ・・・

もうすぐ・・・


戦いは終わる・・・・
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