東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
「実際コドモだもん、しかたないじゃん!」

強がってそう言うと、コンパクトをにらみつけながら、ハンカチで念入りに生クリームを拭きとるあたし。


「じゃ、時間もったいねぇし、俺、先にレジに行ってカネ払って、もう1回ココに戻ってくるから、それまでにちゃんと“お色直し”しとけよ」

言い方は乱暴だったけど、その裏に秘められたさりげないやさしさが嬉しかった。

「あ、ありがと…面倒かけてごめん」

「面倒かけられるのは承知のうえだ。どーせ今日は夜中の0時まで、ある意味、お前の“奴隷”だからな。覚悟はできてる」


「奴隷……か」


おそらく彼が何げに言ったであろう、その言葉があたしの胸に引っ掛かった。

キクチ・ヨーコに恥ずかしい画像を握られ、“売り”を強要されたあたしもまた、彼女の奴隷なのかもしれないと思ったからだ。


「どうした…?」

急におとなしくなったあたしを心配してくれてるみたいな彼。

だから、あたしはワザと明るくこう言った…、

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