東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
「なんでもないヨ~ン♪ そーよ、キミはあたしの奴隷ナノダ♪ やっと自分の置かれている立場を理解したか♪」

…って。

「はいはい、女王様♪ なんなりとわたくしにご命令をおくだしくださいませませ♪」

“もう、どーにでもしてくれ”ってカンジで彼が言う。

「あのねぇ、その“女王様”っての辞めてくれる? どーせなら“お嬢様”って呼んでよ」

「かしこまりましたです、女王様♪」

「もォ!」

言い終わるか終わらないかのうちに、電光石火の早業で彼の手の甲をつねる―――



      ×      ×      ×



PM6:14――

あたしとアシくんは、途中、ヒトに場所を尋ね尋ねしながら、ようやくライブハウスの前に到着していた。

5:30開場、6:30開演ということで、建物の前にはもうそれほどたくさんの人の姿は見えなかった。客層は圧倒的に若い女のコが多い。



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