東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~

「この…“近藤 勇(コンドウ・イサミ)”ってお前のカレシ?」

「ちがうよ、ユーは女のコだよ」

てっきりキクチ・ヨーコからの電話だとばかり思ってた。

「“ユー”って……そっか、さっき電話でお前が今夜泊めてもらうって言ってたコか」


ビィーン、ビィーン…


「このコ、友達だろ? 出ればいーじゃん」

彼にはまだ、ユーに着替えてるところを盗撮されたことを話していなかった。

「やだ」

ユーはキクチ・ヨーコとグル……つまり、あたしの敵だ。


ビィーン、ビィーン…


「とにかく早く出ろ。お前が出ないんなら、俺が出るぞ」

そう言って着信ボタンを押そうとする彼。

「ダメぇっ!!」

あたしは慌ててケータイを引ったくった。


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