東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
だから今朝、早い時間に家を出てロムんちに行ったはずなのに、もうロムが出発したあとだったというのも納得がいく。


「ロム、そんなにお菊のことが好きなんだ?」

「う、うん、まぁね」

はにかんで、見る見るうちに耳まで完熟したビッグアップルのような色になる彼。

「ヤッパ、ココはあたしがひと肌脱ぐしかないか…」

そうつぶやくあたしを見て、ロムは…、

「ひ、ひと肌脱ぐって…?」

…と驚いたような顔をした。

「ちょっと! エロいこと、想像しないでよ!」

ヤバイ! いまロムはキクチ・ヨーコのことを想って、頭の中が悶々(もんもん)としてるから、刺激的な言葉は避けたようがいいよね?



キーン、コーン、カーン、コーン…♪



ここで時間切れになった。

次の2限目が終わるのを待って、あたしはキクチ・ヨーコの席に駆け寄った。

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