東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~
あたしはまるで“親バカ”のようにロムのことを褒めちぎった。

「ねぇ、ヨーコさん。ロムと付き合ってあげてくれないかな?」

「え? 本人が直接コクるならともかく、なんで栗栖さんが代理でコクるワケ? あなたってフルウチくんのなんなの?」

「“なんなの?”って……あたしはロムのお姉ちゃんみたいなもんだから」

「同級生でお姉ちゃんってワケ分かんないし」


今のコノsituation(シチュエーション)で、ロムがあたしにとって母性本能をくすぐる存在だなんて、イチイチ説明するつもりはない。


「まぁ、あたしのことはコッチに置いといて、ヨーコさん、ロムの気持ちは分かってるんだよね?」

「分かってるわ。だから送り迎えをやらせてあげてるし。密着とまではいかないけど、いっしょに自転車に乗ってあげてるだけでも、あたしにしてみれば出血大サービスよ」

「…って!?」


キクチ・ヨーコに言われたとき、あたしはまるで自分に対して言われたように、彼女の言葉が心に突き刺さって傷ついてしまった。


「ロムのカノジョになる気はないの?」

< 66 / 301 >

この作品をシェア

pagetop