【短篇】特別な呼び名
「ねぇ、ねぇ。ヒロちゃん!」
こいつは沙奈(サナ)。
俺の事を唯一“ちゃん付け”で呼んでくる。
まぁ、俺と沙奈はいわゆる幼なじみってやつ。
「何だよ。ってか、そのヒロちゃんって呼び方やめろって」
「えぇ〜。だってさぁ〜。今更、弘樹(ヒロキ)くんとか福山(フクヤマ)くんとかよそよそしいでしょ?」
「…じゃあ、せめて人前で呼ぶのはやめてくれ」
「なるべく…」
こんな会話をしたのは何度目だろう。
何度言っても、沙奈はヒロちゃんと呼ぶ事をやめない。
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こいつは沙奈(サナ)。
俺の事を唯一“ちゃん付け”で呼んでくる。
まぁ、俺と沙奈はいわゆる幼なじみってやつ。
「何だよ。ってか、そのヒロちゃんって呼び方やめろって」
「えぇ〜。だってさぁ〜。今更、弘樹(ヒロキ)くんとか福山(フクヤマ)くんとかよそよそしいでしょ?」
「…じゃあ、せめて人前で呼ぶのはやめてくれ」
「なるべく…」
こんな会話をしたのは何度目だろう。
何度言っても、沙奈はヒロちゃんと呼ぶ事をやめない。
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