【短編集】僕達の夏
「えっと……あ、いた………………ん?……」


泰斗が入ってく小道…あんな…

「あんな道…俺見てないぞ?…」




そう、ここに引越して来た日。
遅くになっても泰斗がまだ帰って来なかった日。どうせそこら辺にいるだろうと思って俺は近所を走って回ったんだ。

「ここに道なんて…この前はなかったぞ?…?…」

俺馬鹿だけど物覚えは悪くない。


「んー…?……まいっかっ」



でもよく考えるのは苦手だ。
俺は泰斗の後を追う。




思い出すと泰斗がこんなに俺の知らないところでなんかしてるのは見た事ない。

だって俺いつも泰斗の近くで遊ぶし、泰斗あんまり動かないから。

いっつもなんでもどうでも良さそうな顔してるし、俺の事を見る顔はウザがってる顔か疲れてる顔ばっかりだけど。

俺泰斗の近くにいないとソワソワするし。それにあいつほんとは良い奴だ。

…俺とおんなじ顔なのに辛気臭い顔しかしないのが気に入らないだけで。


…あ、道が開けた。
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