macaron-マカロン-   *イケメンアイドル's Love life*
「それはちょっと…。」


レイアは苦笑いをしながら、カイの迫力に後ろに下がった。


その様子を見たアキラが、カイの両肩を掴んで、「まーまー」となだめた。


「皆川さん、そろそろメイクした方が良いんじゃないかな。」


アキラはアゴでメイク室を指して、レイアもそれを察した。


「そ、そうね。メイクしなきゃ。じゃあね、2人とも。また後で。」


レイアは、心の中でアキラに礼を言うと、そそくさとその場を後にした。


メイク室の扉の前で、レイアは誰かに後ろから手を引かれた。


そのまま向かいの小道具部屋の壁に、体を押しつけられた。


相手は良一だった。


「びっくりした。何?どうしたの?」


レイアは少し胸を撫でおろした。


良一は顔を近づけると、ニヤリと笑って、レイアの耳元で囁いた。


「レイアさん、お泊まりしちゃったんですか。」


どうやら良一は、どこからか話を聞いていたようだ。


「怖いなぁ。どこで聞いてたのよ。」


笑うレイアに、アキラは毒気を抜かれた。レイアから離れると、彼女の両頬を引っ張った。


「いー!いひゃい!(痛い!)」
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