macaron-マカロン-   *イケメンアイドル's Love life*
「これ食べて。ここが旨いから!」


「うん。」


「どう?旨いだろ?。」


「かなり!!」


「だっろー!」


良一とレイアは、撮影を終え、焼き肉屋で食事をしていた。


今日は撮影がスムーズに運び、予定より早く終わった。


「そーいやぁさ、明日お前、泣くシーン大丈夫?」


良一の言葉で、レイアの動きは止まった。


「悲しいお知らせです。あまり自信はありません。」


烏龍茶で口の中をスッキリさせると、レイアはコップを置いた。


「泣けるかなー。」


「無理でしょ。」


悩むレイアを、真面目な顔で突き放す良一。


「ひっど!暗示かかるから、そゆ事言うの止めてよね!本当に泣けなかったらどうすんのよ!」


「しゃーないなぁ。お前がもし泣けなかったら…。」


良一は少し間を空けた。


「泣けなかったら?」


聞き返すレイア。


「玉ねぎの汁、目薬の中に入れて指してやるよ。」


良一は優しく微笑むが、反比例するようにレイアの顔が険しくなった。


「そんな事したら、ニンニクの絞り汁を、あんたの香水に混ぜるからね。」
< 44 / 55 >

この作品をシェア

pagetop