macaron-マカロン-   *イケメンアイドル's Love life*
「そんな話ししてる時間ないぞ。コーヒー入れたら練習だからな。」


良一は突然真顔になると、レイアの頭に手を乗せた。


芝居に対する姿勢は、良一は人一倍真摯(しんし)だった。


レイアも気持ちを切り替えて、素直に頷いた。





「もう見てられない!」


「目を背けるな!これが現実だ!」


「アニメでしょ!?」


私たちは、2人でフランダースの犬を見ていた。







ガチャッ。ギーー。バタム。


トットットッ


可愛らしい足音と共に、良一の部屋に1人の少女が入ってきた。


近くの高校の制服に、身を包んでいる。


「おーにーちゃーん!朝ご飯出来たよ。まーたリビングで寝て…ってキャーーー!!」


「ん!…おー。何?どしたん?」


良一は、その悲鳴で目が覚めた。ソファーの上からゆっくりと身を起こす。


「え?え?何!?え?」


レイアも同じく悲鳴に驚き飛び起きた。


「み…み…皆川レイア!?」

レイアを見た少女は、驚きと喜びを混ぜたような悲鳴を上げていた。


レイアはいつの間にか良一の部屋に泊まってしまっていたのだ。
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