鬼畜な俺様執事
そして岡谷さんに問い掛けた。
「何か用ですか?」
「初めまして。
綾香様の護衛を務めております、岡谷です」
そう名乗った後、岡谷さんはニコリともせずに、私たちに車から降りるよう丁寧に言った。
初めは断ったが、どうしても引き下がらないので、私たちは仕方なく車から降りた。
すると降りるや否や、岡谷さんはいきなり私の方へ周り込んで、朔夜から引き離して言った。
「申し訳ありませんが、今後一切、綾香様に近付かないで頂きたい」
さらに、唖然とした私に向かって、
「あなたに発言権はありませんので」
と言い放った。