鬼畜な俺様執事


コンコン、と窓を叩く音がした。



運転席側からの音だ。



朔夜が訝しげに見るその視線の先には、岡谷さんがいた。



「岡谷さん……」



呟いた私の声に、朔夜は岡谷さんを見据えたまま、

「知り合いか?」

と言った。



私はしどろもどろに、岡谷さんのことをかいつまんで話した。



朔夜は軽く頷き、窓を開けた。


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