スピリチュアル
私はビックリして店を飛び出してしまった。

恐くて、ドキドキして
車の陰から明日香が出てくるのを待った。

「どうしよう、返さなきゃ。でも出ちゃった・・・明日香ぁ・・・」

店から明日香が出てきた。

明日香にすがりつくと
平然と明日香が言う。

「もー店出たから無理、行こうぜー」

「で、でも」

初めて悪い事をした。
最初は悪い事だと分かっていたのに
慣れてしまうと罪悪感がなくなり
スリルという快感にハマってしまう。

その後、初めて自分で万引きをした時、
店員は全く気づく様子もなかった。

欲しくもない物をどんどんカバンに入れるようにした。


明日香が教えてくれた。

「店員に見られたら、全部出せ。」

店から出ると万引きになるらしいけど
店の中だと万引きにはならない、捕まらないらしい。

だから見られた!と思ったら出した。
すると店員は追ってこなかったし声もかけられなかった。

だんだんコツが分かっていき
店に入ると癖が付いたのか防犯カメラを探すようにもなった。
このカメラだとココは写るな、なんて推理しながら。

棚に隠してある小型カメラも見つけれるようになった。



私の髪色がミルクティーから金髪に変わる頃
万引きというのが当たり前になって
盗み方も研究したから捕まる事はなかった。



ミルクティーの髪、おりまげて出来たミニスカート
化粧した顔、ピアスもあけた。
シャツもピンクのカラーにした。
制服にないリボンも可愛いからした。


鏡に映る私はとても可愛いく思えた。



同じクラスの男子から告白されるようになった。

まだ男経験のない私。
明日香といるのが楽しかったから断った。

明日香も
「同級生は無理ーガキすぎ!」
と言って彼氏を作らなかった。

明日香はセフレという男の人が2人いるから要らないと言っていた。


明日香に誘われるがままクラブに行った。
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