〇●ベリージャム●〇
「明日香ちゃんちょっと落ち着いてよ。」
私を落ち着かせようとしている稜哉君の姿が目に入った。
そして私の周りの様子を見てみる。
するとみんな私を見ていた。
私は恥ずかしくなり冷静になろうとメロンソーダを1口飲んだ。
「落ち着いた?」
稜哉君の優しい声が聞こえた。
私はうなずいてからまた話し始めた。
「だってずっと見てたから。稜哉君とひめを。だからなんとなくわかるの。稜哉君がどれだけひめのことを大切に思っているか。ただ優しいだけじゃなくて怒るときには怒るし。あの優しさは普通好きな人にはなかなかできない優しさだよ。
……見てて……わかるよ。」