先生、ずっと愛してる。
「お前が避妊?かなり意外なんだけど」




先生…そんなトコ、突っ込まなくても…。




「うるせぇ。結婚もしてないのに避妊は当たり前だろ」




いや…確かにそうだけど、中田先生の口から聞けるとは…。




「かなりショックだった。自分でも手が付けられないぐらいに自暴自棄になって…自分が分からなくなってた。だからって上原にした事は最低だ…ゴメン」




中田先生に、そんな過去があったなんて…




そんなの…誰だって自暴自棄になるよ。




だからって許せるわけじゃないけど…ほんの少しだけ怒りが消えた気がする。




「もういいです。あのままだったら恨んでたかもしれないけど、中田先生の口からゴメンが聞けたから。いいよね?先生」




それまで、渋い顔してた先生が、やっと笑った。




「お前が、それでいいんなら」




「ありがとう…」




中田先生の笑った顔…初めて見たかも。




だいたい、カッコいいんだから普通にしてればいいのに。




「大丈夫ですよ。中田先生なら、すぐいい人が表れますよ」




「だといいけど…。あと1つだけいいかな?俺…上原の事、本気で好きだった」




そう言い終えると、逃げる用に出て行った。




しばらく、中田先生が出て行った方を見ていた。




「何?俺より中田の方がよくなった?」




「そんなわけないじゃん。ただ…びっくりして…」




「俺も…でも今のが本当の中田だろうな」




私も、そう思う。この中田先生と出会ってたら…違ったかもしれない。
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