短編集
KとY。
太陽なんか嫌いだ。
この部屋では、
昼も、
夜の朝も夕方も関係ない。
ここだけが僕の居場所。
「…外出ないんすかー?」
いつものように遊びにきていたユキナがいつものように黒猫のデルタを連れて、お決まりのせりふを吐く。
「…昨日も聞いた。その台詞」
僕は、興味なさそうにマウスを動かしながら答えた。
「その前も言ったっすよー」
「自覚あるならいいかげん諦めたら?」
僕の言葉に、ユキナは頬を膨らませてベットの端に座った。
「こんな暗いとこにいたらキノコ生えるっすよ」
「とっくに生えてるよ。マジックだけど」
僕はそんないやみを言うユキナを見ずにキノコを栽培している方を指差した。ユキナもそちらを見たのがわかった。
「…捕まるっすよ?」
「まだ大丈夫。違法になってないから」
そういう問題じゃないとユキナは小さく呟き、デルタを僕がいじっていたマウスの近くに載せた。
「…やめてよ。マウスに毛が入る」
デルタを軽く払い、ユキナに退かすように促したが、ユキナはなにもしようとはしなかった。
「…じゃぁ、ユキナと一緒に外に行くっすか?」
ユキナのその言葉に呆れて、僕は自分でデルタを下ろした。
昼も、
夜の朝も夕方も関係ない。
ここだけが僕の居場所。
「…外出ないんすかー?」
いつものように遊びにきていたユキナがいつものように黒猫のデルタを連れて、お決まりのせりふを吐く。
「…昨日も聞いた。その台詞」
僕は、興味なさそうにマウスを動かしながら答えた。
「その前も言ったっすよー」
「自覚あるならいいかげん諦めたら?」
僕の言葉に、ユキナは頬を膨らませてベットの端に座った。
「こんな暗いとこにいたらキノコ生えるっすよ」
「とっくに生えてるよ。マジックだけど」
僕はそんないやみを言うユキナを見ずにキノコを栽培している方を指差した。ユキナもそちらを見たのがわかった。
「…捕まるっすよ?」
「まだ大丈夫。違法になってないから」
そういう問題じゃないとユキナは小さく呟き、デルタを僕がいじっていたマウスの近くに載せた。
「…やめてよ。マウスに毛が入る」
デルタを軽く払い、ユキナに退かすように促したが、ユキナはなにもしようとはしなかった。
「…じゃぁ、ユキナと一緒に外に行くっすか?」
ユキナのその言葉に呆れて、僕は自分でデルタを下ろした。