*星空に祈りを*
早紀のその言葉に翔太は口ごもる。

早紀は泣き続けた。泣き続ける早紀に翔太は優しく抱き締めた。

今の翔太にはそれしかできなかったから…


「…早紀っ…ごめんっ…本当ごめんっ…!」


早紀を抱き締めた翔太は切なそうに早紀に謝った

早紀はそんな翔太の抱き締めに拒否る事もできず…懐かしい翔太の腕の温もりを感じていた…。

「…っ…ずるいよ…翔太…っ!!ずるいよっ…」


早紀は精一杯の言葉を翔太にぶつけた。
翔太の胸をドンドンと…叩きながら。

そんな早紀を翔太はただただ受け止めた。

そして再びさっきより更にきつく早紀を抱き締めた…。

「……っ早紀っ…!!」


翔太は無我夢中で早紀を抱き締め…謝り続けた。

そんな翔太の行動に早紀はただただ涙を流し…この腕の中に居る事しかできなかった…。


切なく早紀を抱き締める翔太に早紀は顔を上げ翔太を見つめた。

翔太も早紀を見つめた。
溢れ止まる事のない早紀の涙を翔太は優しく指で拭った……。

拭っても早紀の涙は増すばかり…

「…早紀…ごめんな…」


謝り続ける翔太に早紀は戸惑った。
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