カラフル・バニー
「知ってるの?」

「知ってるも何も、私と渚は、幼なじみだし」


渚と栄が幼なじみ…


「ちょっと昔話していい?」

「うん」


結果として学校をサボってしまうことになるが、今はこっちの方が大切だった。


「渚はね、昔から負けず嫌いでさ、喧嘩も1回も負けたことなくてね」

「あー…そんな顔してる」

「正義感も強くてさ…いっつも無駄に喧嘩してたんだよね」

「…」


だから渚あの時…『無駄な努力もしない。けど成果は残す』なんて言ったんだ。

自分と重ねた時に、なによりも上を行く人を目指したかったから。


「渚が暴力沙汰起こしたときの話、聞いたことある?」

「詳しくはないけど…」

「あれ、私のせいなんだ」

「え?」
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