カラフル・バニー
栄のせいとは一体どういうことだろう?


「私、昔から変な不良とかに絡まれやすくてさ、そこを渚が助けてくれてね」


栄が少し俯いて切なそうに話す。


「それで、渚が不良軍団を殴っちゃってさ…だから渚は全然悪くない。悪いのは、全部私なの」


今更だが、渚があんなにひねくれていることが不思議に思えてきた。


「ねぇ、浬子」

「ん?」

「渚に謝っておいてくれない?」

「あ…う、うん」


栄とは教室が違うだけで、離す機会も少なくなっていた。渚もそうだろう。

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