スリーズ・キーノート
「あの……ごめん。先走りし過ぎた。」
「……。」
「ごめん……。」
「……。」
ああ、終わってるよ俺……。キキには、結局迷惑掛けただけだからな。なんてカッコ悪いんだ。
「お兄ちゃんね……。」
「う、うん?」
いきなり口を開いたキキ。
いつになく真面目な横顔は、これから話す事があまりにも重かったからだろう。後々思った。
「……子供、いるんだ。」
「はっ?」
「学生の頃に、同級生を妊娠させた、って言ったよね。その彼女……子供産んだの。」
学生だったらしいから、てっきり中絶させたかと……。