スリーズ・キーノート

やがてキキの部屋に着き、慣れた手付きで鍵が主によって開けられる。
「……入る?」
「いやあ、ここまで来たら、ねえ。」
また大変な事になるのを、避けたかったんだろう。
でも俺は、ここでまた何も出来なかったら……それこそダメになる気がした。よきじさんも、キキも……俺も。
これからの事を話し合って、よきじさんにはまず病院に行く事を勧めなきゃ……。いつまでも部屋にいても変わらねーよ。
余計なお世話かもしんねーけど。

ナジが、ただ入学式で見掛けただけの俺を助けてくれたように、誰かを救いたいと思うのは、少しのきっかけや、薄い絆だけでもいいんじゃないだろうか?


「……ちょっと待ってて。準備する。」
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