中絶~僕は君を殺したい~
なぐる
11‐1 クセ



「かおいろ悪いけど」


あきがぼくの部屋に来てからくつをぬぎながらこう言った。



「さいきんよく言われるよ」



「…うん。大丈夫なの?」



「気分は悪くないよ。ただつかれてるだけだから」



あれから効果がほとんどなくなったくすりを飲み続けている。



クセになりつつある。


飲んでもなんともならないが、飲まないとくるしくなる。



「なんかダルそうだね。」



目を細めるあき。



「こんなかおになってるよ」



ぼくはチラッと目をやった。



「どうしたの?」



あきが心配そうに見つめてくる。



「ううん…なんでもない」



あきが目をふせる。



ぼくは何も話す気になれなかった。



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