中絶~僕は君を殺したい~
つながり
13‐1 はっかく



あきはお腹をなでた。


「子供がまたいるみたい」



「いつきの子なのか?」



ゆうやが聞いた。



「…うん」



「そうか。」



ゆうやはそれ以外に言葉が出てこなかった。


「大変だと思うけど俺もそばにいるから」



ようやくそう言うとあきはしずかに首をふった。



「もういいよ…。ゆうやにはめいわくかけてばっかりだから。」



「…でも」



「大丈夫。わたしは一人じゃないから」



「いいんだって。俺が好きでそばにいるんだから」



「…うぅうん」



あいまいな返事をされた。



ゆうやはくちびるを強くかんだ。
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