新・私と君とのオベシャニエ
走る事約3分。

どうやら倉庫らしき建物が見えて来た。

……誰かいる?

50メートル程先に三人の人影があった。

私はそれが誰か分かった時思わず叫んでいた。

「千草!?」

私は思わず足を止めた。

「こらサイボーグ、お前声なんかだしたら……」

私に合わせて二人も足を止めた。

え……あ、しまった!

しかし、気付いた時にはもう遅かった。

柚木は私達の方を見て不気味に微笑んだ。

「あら……木葉……それに青龍と白虎……これは……どういう事かしら……?」

私としたことが……警戒心が薄すぎた。

私は今逃げているところなのに、その逃げる原因をわざわざ声に出して呼ぶなんて。

「リーダー、私たちがしたことは間違えています」

青龍が私の前に立ち私を庇った。

「間違え……?」

「そうです。起きなかっただけでバットで殴り、それに監禁するなんて、間違えています」

渋く低い声がしっかりと主張する。

その声に迷いは無い。

「あなた……私に逆らうの……?」

それに比べて柚木の声はドロっとした不気味で奇妙な声。

その声には怒りが込められている。

私には分かる。

「はい。間違えは修正すべきです。幸い彼女の怪我は軽いようですが、あなたのした事は起訴すれば間違えなく捕まります。しかし、今なら間に合います、彼女に謝罪して下さい」

「……私の護衛人ごときが……」

千草の人を見下したような冷めた声が静かに響く。

「神流さん、先程はすみませんでした」

青龍は、そう言って私の方に振り返り頭を下げた。

「どうか、リーダー……いえ柚木さんを許してあげてもらえないでしょうか?」

「青龍……あなた……」

千草が驚いたような形相で青龍の行動を見る。

「頭上げて。起きなかったの、私だから」

青龍さんは、少しして頭をあげると少し微笑んだ。

そしてまた、千草の方に振り返り、

「次はリーダーの番です」

と、言った。
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