感方恋薬-かんぽうこいやく-
「ふうん…そう…」


幸はちょっと怪訝そうな顔をしたが、直ぐに何時もの表情に戻った。


「貴子さんがそう言うなら其れで良いや」


幸は無理矢理自分を納得させてくれた様だ。


あたしは心の中でほっと胸をなで下ろした。


一子相伝、門外不出の薬の正体をいくら幸でも他人に教える訳には行かない物な。


もし、正体がバレてしまったら、爺にでかい態度で出られなく成ってしまう。
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