感方恋薬－かんぽうこいやく－

あたしは、紀美代の迫力に押されながら、かなり下出に答えた。


紀美代の態度が何時に無く強気の態度だったので則子は小柄な紀美代の頭を、撫で撫でしながら


「どうしたの紀美代ちゃん。今日はそんなに怖い顔して、何か悩みが有るんなら、お姉さんに言ってご覧なさい」


同い年で同じクラスの女の子にお姉さんも何も有った物では無いが則子はあくまでも楽しそうだった。


「どうもこうも有りません」


紀美代はぷいと横を向いて則子から顔をそむけた。


うう、そういう仕草だけ見てると、可愛いんだけどなぁ紀美代。


いや、そんな事を考えて居る場合じゃない。


紀美代の誤解を解かなくては。