芸能人×一般人【恋愛物語】
あたしはそんな善輝をボーッと見つめるしかできなかった。


それまで怖い顔をしてた善輝が、あたしを見て優しく微笑んだ。


「彩乃っ!」


その声と同時に善輝の香りに包まれてあたしは善輝の胸の中に居た。


「善輝〜」


本当に会いたかった。不安でどうにかなっちゃいそうだったよ…。


たくさん言いたいことがあるのに言葉よりの涙が出てあたしはただ善輝にしがみついて泣いた。


「ごめんな。ごめんな。」


そう繰り返しながらあたしを強く抱き締める善輝。


「とにかく家に入ろう。話しはそれからだ。」



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