砂漠の王と拾われ花嫁
「リセに絞りたての新鮮なジュースを」


ラシッドが傍にいた召使いに命令する。



それを莉世は黙ってみていた。


ラシッドの姿に莉世は圧倒されていた。


この場にいる誰よりも優美で男らしく魅力的だ。


つい形の良い唇に目が行ってしまう。


「大人しいな?」


「えっ?」


慌てて唇から切れ長の目に視線を移す。


途端に、顔が上気して真っ赤になっていないか心配になった。




< 135 / 491 >

この作品をシェア

pagetop