砂漠の王と拾われ花嫁
「タージル様・・・・」


姫様の部屋に何の用だろうか。


マハルは部屋の扉を閉めてタージルを見た。


「ここは姫様のお部屋でございます 何かのお間違えでございましょうか?」


「いいえ もちろんここが姫様のお部屋だと言う事は知っています」


タージルはやんわり断ろうとするマハルににこやかに言う。


「姫様に何の御用が?姫様はお休み中でございます」


謹慎中なのにタージルが莉世の部屋を訪れたと聞いたら殿下はお怒りになるだろう。


「そうですか・・・手首はいかがでしょうか?」


タージルが負けじと聞く。


「なぜタージル様がお気になさるのでしょうか?」




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