砂漠の王と拾われ花嫁
「どこが痛い?」



ラシッドが莉世の額にかかる髪を優しく払う。



「だ・・いじょうぶ・・です」



そう言った莉世だが左手の具合がおかしい事に気づいた。



「姫様、何か欲しいものはございませんか?」


いつものマハルだった。



左手が気になるよりも、マハルが元通りに戻ってくれた事がうれしかった。



「マハル・・・果物の飲み物が欲しい」



「すぐにご用意いたします」



マハルは莉世の様子に満足して部屋から出て行った。




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