砂漠の王と拾われ花嫁
「姫様・・・左手はまだ良くなっていないのですか?」


怪我をしてからもう一月以上経っている。


左手と言われて莉世の顔色が変わった。



「ライラ先生・・・」


ライラの名前を呟くと莉世の目から涙がポロポロこぼれ始めた。



「どうしたのですか!?」


ライラが席を立って莉世の方へやってきた。



「ライラ先生・・・わたしはどうしていいのか分かりません・・・」


「いったい何をおっしゃっているのですか?姫様」



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