砂漠の王と拾われ花嫁
「わたしの左手はまったく動かなくなってしまったんです・・・」


首から左手を吊るしている布を取ると左手は力なく膝の上に落ちた。



「まあ!いったいいつから!?」


ライラが莉世の左手を両手で包み込む。


ライラの質問したが号泣している莉世は答えられない。


ライラは莉世の肩をしばらく抱きしめていた。






「侍医は・・・原因は分からなくて治らないって・・・・」


やっと泣き止んだ莉世はポツリと言った。


「まあ!そんな!原因が分からず、治らないなんて・・・」


ライラは驚きを隠せなかった。



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