砂漠の王と拾われ花嫁
『秘薬』を口に含んだ瞬間、意識が飛びそうになった。


泣き叫ぶ莉世の声が薄れてゆく意識の中に入って来た。


目を覚ます事ができたのはリセのおかげだ。


「殿下、ご無事で何よりです」


侍医が笑みを浮かべた。






ラシッドの胸の上で莉世はハッとした。


わたしは侍医の部屋から『秘薬』を盗んだんだ。


莉世は身体を起こして侍医を見た。


「侍医、『秘薬』を盗んでごめんなさい・・・・」


素直に謝る莉世を見て大人4人はやれやれといった笑みになった。


「姫様、その事は怒ってはいません 心配はいたしましたが お体が元通りになり結果的には良かったと思っておりますよ」



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