アイドル様とヒミツな恋を。
「何?めちゃその気じゃん」
「ちっ、違うって!!今のは事故!!……ッ、離して!!」
「いーや」
力いっぱい竜人を押してもやっぱり敵わなくて、ギュッと抱きつかれ胸の中におさめられた。
竜人の体温が、心臓の音が私の体に伝わってきて、私の心臓はドクドクと脈をうつ。
……う゛ぅ。
恥ずかしい……
まだこんなことに、私は全然慣れてないんだから……
「なぁ、本当に離して欲しいの?」
上の方から竜人の声が降ってくる。
……なんでそんな甘い声で囁いてくるの。
離れたいわけないじゃん。
竜人のことこんなに好きなのに。
ただ私が素直になれないだけ。
言葉で言うのはやっぱり恥ずかしいから、無言で竜人の背中に腕をまわした。