音楽バカ
そして前の棚にはぎっしりと今までの卒業アルバムが入っている。
「設立から今まで、どの年度も欠けずにあるの。」
「すごいすごい!」
希良はそのぎっしり詰まった本棚から去年の先輩の卒業アルバムを手にした。
「あ、苺花先輩だ!」
「はいはい、本題忘れてるわよ。」
「わ、忘れてないし。」
「わかったから探しなさい…」
さすがにもう慣れているので、美音は軽く希良の反応を流した。
「あ、信じてないなー?」
希良はふくれっ面で美音の方をみたが、まるで相手にされなかった。
「えーっと、どこかなー?」
遙の年齢から逆算し、その年度のアルバムを手にした。
クラスのページから美音と2人で遙の名を探す。
「あった。」
案の定、こういう時に先に見つけるのは美音だ。
「遙さん、変わらずかっこいー。」
その爽やかな笑顔は、昔から健在らしい。
他にもないかな、とページをめくると、部活動の記録の写真に遙がいる。遙ドアップの写真だ。
しかもだ。
かなり高価と思われるフルートを吹いている。
「なっ…?!
どんなお坊ちゃま!!」
つっこみを入れながらも、希良はページをめくる。