音楽バカ
…が、
結果はほぼ同時。
しかも
鍵が開いていない。
部室は4階、
職員室は1階…
「………。」
「………。」
部活のルールで一番最初についた人が鍵を持ってこなくてはならない。
「…やっぱ俺の負けだ、宮路…」
「は?」
下倉はクサい泣き真似をして言った。
「お前が一番だ!!
お前の部活への思いは強いよ。
だから鍵は任せた。」
まぁ、そんなことだろうと思い希良は下倉に言った。
「うぅん、あんたが一番。
あんたの部活愛に負けた。
だから鍵はあんたがとってきてね。」
にこやかに交わす言葉。
それと裏腹にひきつる笑顔。
下「うぅ…頭痛が痛い……」
希「うぅ…おなか痛い……」
2人は同時にその場にしゃがみ込んだ。
「頭痛が痛いって……
あんた、バカ?」
「お前こそ、俺に鍵を取りに行かせようっつー魂胆は見え見えなんだよ!!」
「わかってるなら、取りに行けよ!!」
「はぁ?!」
「なんか文句ある〜?」
「このやろ〜…!」
おそらくこの日はついてない日で
「何してんだ?」
その時、菅波がやってきた。
「げっ…」
希良はつい口を滑らせた。
「「げっ」…?」
「こいつが先に来たのに鍵をとりにいかねーんだ。」
「ち、違うし、下倉の方が先についてた!!」
「その後にこいつ、腹が痛いフリして俺に鍵をとってこさせようとすんだぜ?
はっ、レベル低〜。」
「あんただって同じことしたでしょ!!」
「なんだよ!」
「なによ!」
「…お前ら本当に仲良しだな。」
「「どこが?!」」
またもやタイミングがかぶる。
「いいんじゃねーの?
平和な証拠だ。
鍵は2人で取りに行け。」
「「えー?!」」
「2人の部活愛は強いからな。」
その不敵な菅波の笑みと凄みのきいた声に2人は凍り付いた。