指先からの恋物語




それからしばらくして


あの溢れていた涙も

いつしか治まった




「・・ありがとね」


「礼なんて
 葵らしくないなぁ」


「そう?」


「「アハハハ」」




やっぱりあたし

唯奈とこうして笑ってる時間が


すっごく好き♪





「今ね?怜と多田クンが
 ケリつけに行ったから」


「多田が?」


「うん
 なんか 葵を苛めたの
 多田クンの元カノみたい」




元カノ・・・



あたし なにもして無いじゃん!

ていうか 彼女いたのも知らなかったし!




「・・なんか
 イライラしてきた・・・」


「そのイライラは
 後で多田クンにぶつけなよ」







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