旦那様は高校教師


「其れで先生には…プロポーズされたの?」



えっ!?どうして其れも知ってるの?



やっぱり公園で見られてたって事!?



「どうして伯母さんが、知ってるんですか!?」



伯母さんの機嫌を損ねる覚悟で、私は聞き返した。



「だってあんだが風邪で倒れた日、先生がほたるを預かっても良いって言うから、結婚するならって条件を出したんだよ」



えっ!?結婚は伯母さんが言い出した事だったの!?



でも先生は何も言ってなかった。



と言っても、言える訳ないよね…。



「昨日は遅かったから、もしかしてと思ってさ。プロポーズOKするんだろ?だったら早く籍を入れて出て行きな!」



あっ……私に出て行って欲しいから、先生に押し付けたんだ…。



此の家にとって、私はお荷物で厄介者だもんね…。



急に悲しみが心を埋め尽くす。



私はうっすらと涙を浮かべたまま家を出た。





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