旦那様は高校教師


「せんせ~、いつ来たんですか?」



私も木陰へと入り、暑さを凌ぐ。



「5分くらい前かな?」



先生は爽やかな顔で答えた。



でも先生は、恐らくもっと早く来ていたはず。



額もYシャツも、汗で濡れている。



夕方とは言え、外はまだまだ暑い。



私が公園に来て下さいって言ったから、先生はプロポーズの返事を聞けると思って、早く来たのかもしれない。



ごめんね、先生。



まだ私の答えは出てないの…。



「ほたる、外はまだ暑いし俺のアパートに来ない?」



ほ…ほたる!?



突然の名前呼びに、私の顔が崩れていく。



慣れない呼ばれ方されると、何だかむず痒いね。





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