旦那様は高校教師
「着いたよ」
こんなに近い所だったの!?
此処なら歩いて来れる距離だけど、先生ファンに知られたら大変だね。
私だけのヒミツにしちゃお♪
公園から数分の場所に、先生が住んでいるアパートはあった。
新築でレンガ色の2階建。
お洒落な感じの佇まい。
其の2階に先生は住んでいる。
「次郎?此処で良い子にしてるんだぞぉ」
先生は駐輪場にリードを繋ぎ、次郎の顔をジッと見る。
次郎はお座りをし、尻尾を振って答えた。
「さぁ、どうぞ。上がって」
「は…い…。お邪魔します…」
先生が玄関のドアを開けると、目の前に階段があり、私はドキドキしながら、1段1段ゆっくり上がって行った。