旦那様は高校教師


あっ!前から人が…。



知ってる人だったら大変!!



私は咄嗟に下を向き、真っ赤な顔を隠すように歩いた。



「どうした?隠れなくても大丈夫だよ」



先生は優しく話し掛けてくれる。



大丈夫と言われても、自分でも分かる位顔が熱いの…。



恥ずかしすぎて顔なんか上げられないよ…。



「此の辺からウチの高校へ来ている奴もいないから、堂々としてても平気だよ」



堂々としてても平気…か。



そうだよね、私達は先生と生徒だから、普段はこんな事って出来ないんだよね。



そう言えば先生は今、平気な顔して私と手を繋いで歩いてるけど…こういう事、慣れているのかな?



他の人ともこんな風に歩いたの?



モヤモヤ·チクチクの嫉妬心が私の中で騒ぎ立てた。





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