旦那様は高校教師
「其処に座って」
先生に促され、私は炬燵にちょこんと座った。
あっ、隣にも部屋がある。
先生の背中越しに見えたもう1間の和室には、タンスとクローゼットが置かれていた。
片付けも掃除もきちんとしてあり、先生らしいスッキリした部屋に思える。
「お茶しかないけど…」
コトンと台にカップが置かれ、私は小さく頭を下げた。
「有り難うございます…」
「お腹減らない?俺、寿司を食べたいんだけど付き合ってくれる?1人前って注文しづらいから…」
私が返事をする前に、先生は電話で注文をする。
何か晩御飯を食べに来たみたいで申し訳ないな…。