旦那様は高校教師
「其の時、作ってた料理が肉じゃがだったの。心矢は責任を感じて、焦げた肉じゃがを食べたのよ!苦い思い出って事ね…」
あの時、心ちゃんが懐かしい顔をしたのは、其の時の事を思い出してたんだね。
ん?もしかしたら、心ちゃん的には肉じゃが食べたくないんじゃない!?
苦い思い出なんでしょ!?
明日、大丈夫かな?
「あっ!!ハンバーグもう焼けたわよ~」
「はい」
私はお母さんが盛り付けしてくれたお皿をテーブルに並べた。
「おぉ~良い匂いだ!」
タイミング良くお父さんが帰宅する。
「お帰りなさい」
お母さんはお父さんに駆け寄り、スーツの上着と鞄を受け取る。
其の間に私は心ちゃんを起こした。
「あ…れ…?もうご飯の時間か?」
壁時計を見ながら、心ちゃんはまだボンヤリしている。
「さっ、心矢!席に着いて」
お母さんに促され、欠伸をしながら心ちゃんは席に着く。