旦那様は高校教師


「おはよ」



タイミングを見計らった様に、心ちゃんは車から降りてくる。



「おはようございます」



もう二度目のおはようになるね。



でも何だか、家でする時とはまた気分が違う。



其れは先生と生徒だから?



今は不思議な位夫婦だって事を忘れて、先生に恋する1人の生徒になっている。



でもね、今…チクチク胸が痛んで苦しいの…。



「星野せんせ~おはようございま~す♪」



近くを歩いていた先輩は心ちゃんに挨拶をすると、何げに腕を絡め職員靴箱へ一緒に向かう。



心ちゃんは困った顔をしているけど、其の手を振り払う事は出来ない。



だって先生だから…。



分かっているけど、目の前で見せ付けられると、ヤキモチ妬かずにはいられない。



「こういう事は彼氏としなぁ。俺には奥さん居るし、悲しませるような事はしたくないんだ」



心ちゃんは静かに腕を解く。



「私、彼氏いないもん!!奥さんが居たって、好きって気持ちはどうする事も出来ないんですぅ」



先輩はそう言い残し、其のまま生徒靴箱へと走って行く。





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