旦那様は高校教師


もうすぐゴール。



そう思った瞬間、ドンッと言う鈍い音と共に、私は地面に寝そべっていた。



…一体何が起こったの?



予期せぬ突然の出来事に、私はまだ状況把握が出来ていない。



「ごめんなさ~い、大丈夫?」



赤組の人が私の目の前に座り、不適な笑みを浮かべる。



「フフッ♪小さくてトロいから…ぶつかっちゃった♪じゃぁお先に♪」



彼女はスッと立ち上がり、ゴールへ向かって走り出す。



あっ!!あの鈍い音はぶつかった音で、私はゴール直前で転んだんだね!?



私って…何て鈍いんだろう。



「お先に~♪」



「フッ、惨め…」



他のクラスの人が次々と私の横を通り過ぎて行く。



そうだ!!こんな所に寝そべってる場合じゃないんだ!!



ゴールしなきゃ…。



体を起こして立ち上がろとすると、フワッと体が浮く。





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