旦那様は高校教師


もし私と結婚していなかったら…。



政矢君が本当に心ちゃんの子供だったら…。



きっと心ちゃんは、雪子さんと結婚していた。



生まれてきた子供にも、此れから生まれてくる子供にも、何の罪もない。



私は小さい頃おばあちゃんに育てられたから、両親が居ない淋しさは誰よりも良く分かる。



雪子さんへの愛情は無くても心ちゃんならきっと、上手く家族を纏める事が出来ると思う。



だから心ちゃんと別れた方が良い…。



でもね…私の本心はね…ずっとずっと心ちゃんの傍に居たい。



雪子さんと子供の所へ行かないで、私の傍に居て欲しい。



1人ぼっちは嫌だよぉ。



心ちゃん、何処にも行かないで…。



気が付けば、私は其処に座り込んで泣いていた。



辺りには誰も居ない。



其れが又、私を寂しい世界へと引きずり込み、色々な感情が混ざり合った涙は、中々止まらなかった。





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