同居ゲーム
が、そんなあたしとは対照的に、海斗は笑いだした。



「馬鹿だね。」



見上げると、海斗は笑いながら涙をぬぐっていた。



「由宇希さ、もう俺を会わないつもり?」


「会えたらいいけど、もうゲーム終わっちゃったし…。」



会えないじゃん、と呟くと、海斗はまた馬鹿と言った。



頭の後ろに手を置かれ、グイッと引きよせられる。



「ゲーム以外で会えないなんて、誰が決めたの?」


「だって…。」


「馬鹿だね。」



もう一度、繰り返す。



「会えないと思って、悩んでたの?」



頷くと、激しく口付けられた。



身体が固まった瞬間、抱きよせられて、もう一度。



「いい?
誰もそんなこと言ってないし、ルールにも書いてない。
由宇希は一人で取り越し苦労してたんだよ。」



そんな…。



あたし、すごく悩んだのに…。



そんな簡単に…。



至近距離で、目が合う。



「たとえ、会うなって言われようと、俺は会うつもりでいたよ。」





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