同居ゲーム
「まったく、もう。」



泣きだしたあたしを見て、海斗はため息をついた。



「どうしたのって訊いたときに言ってくれてればそんなに悩まずに済んだのに。」



だって。



「俺、由宇希に好きな人が出来て、別れたいって言われるまで放さないつもりだから。」



真剣に見つめられ、あたしは目をそらした。



「こっち見ろよ。」


「んっ。」



頭を固定されて、これまた至近距離で目を合わされる。



「だから、会えないなんて思うなよ。」



俺が寂しい、と呟く。



「あたし、また電話する。」


「うん。
待ってるから。」



身体が離れる。



「じゃあ、今日は帰ろう。
また、由宇希が16になったら迎えにいくから。」


「うん。」


「じゃ、また。」






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