SEASON
体に走る虫唾を早く取り除きたい。

思い出したくなかったものが脳裏に蘇る。

陽生に素直に一人暮らししてるなんて言わなきゃよかった。

嫌なことまで一緒に思い出してしまう。

部屋の鍵を開け素早く部屋に入り、ギターを大切に、けど適当に置いて浴室に駆け込み、冷たいシャワーを頭からかぶった。

早くこの感覚を消したい、その一心しかその時のあたしにはなかった。




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